当コラムは昭和57年(1982年)創業のインペリアル・エンタープライズ株式会社によるものです。年間500種類以上販売している靴のなかから、外反母趾など足に悩みをお持ちの方でもゆったりと履けるエレガントな幅広シューズをご紹介しています。ショッピングサイトはこちらから
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子どもの外反母趾・内反小趾が増えている
近年は、子どもの外反母趾や内反小趾が増加しているといわれています。
(※1)外反母趾角を小学1年生から6年間にわたって追跡した調査によれば、男女とも小学生から外反母趾角が増加し、外反母趾になりつつある状態でした。
女子は男子よりも早く、小学3年生くらいから増加していました。
男子 | 女子 | |||
---|---|---|---|---|
右足 | 左足 | 右足 | 左足 | |
1年生 | 8.4±3.8 | 9.4±4.0 | 8.5±4.0 | 8.9±3.5 |
2年生 | 8.1±4.1 | 8.7±3.8 | 9.5±4.2 | 8.5±4.1 |
3年生 | 8.7±3.4 | 8.9±3.9 | 10.4±5.7 | 10.5±4.8 |
4年生 | 9.8±4.1 | 9.2±3.7 | 12.0±5.4 | 11.3±5.0 |
5年生 | 10.3±3.8 | 10.9±4.0 | 12.2±4.6 | 12.5±4.7 |
6年生 | 10.2±4.2 | 11.0±4.1 | 12.1±4.7 | 12.5±4.8 |
また、(※2)小・中学生の内反小趾角を調査したデータによれば、小学低学年(1~3年生)で平均9.5度、高学年(4~6年生)で10.8度、中学生で12.3度と学年進行に従って角度が増加(内反小趾が悪化)していました。
- 履きたい靴が履けずにおしゃれが楽しめない
- やりたいスポーツや運動が制限される
- 痛みで運動量が少なくなると、メタボや生活習慣病にかかりやすくなる
- 痛みで運動量が少なくなると、将来的に寝たきりや認知症のリスクが増加
お子様には、いつまでも健康で元気に過ごしてもらいたいもの。
こちらの記事では、国内で行われた研究データを交えながら小児期外反母趾の原因と対策をご紹介いたします。
(※1)小学生の第 1 趾側角度の経時的変化|鹿内 和也,尾田 敦,石川 大瑛,川口 陽亮,吉田 深咲,前田 健太郎,浦本 史也,横山 寛子,伊藤 亮太,藤林 直樹(第 52 回日本理学療法学術大会(千葉))
(※2)学童期および少年期における内反小趾の発生要因に関する検討|尾田 敦,上村 豊,奥山 真澄,成田 大一,高橋 信人,石川 大瑛(理学療法学Supplement 2010)
子どもの外反母趾の原因
(※3)子どもの外反母趾は幼稚園児でもまれにありますが、ほとんどは小学校の中~高学年から中学生にかけて発症しています。
男女による発症頻度の違いは、足長が18cmまでありませんが、20cmを超えると女子のほうが高い発症率になるようです。
- 遺伝的要因(骨の形、靭帯の硬さ、筋肉や関節の柔らかさや可動域など)
- 足裏の筋力低下による扁平足や開張足など足アーチの崩れ
- 成長に合わせた正しい靴を履いていない
なお、すでに外反母趾が疑わしい場合は、整形外科を受診することをおすすめいたします。
外反母趾の受診におすすめの病院を探す|(一社)日本足の外科学会
(※3)『外反母趾診察ガイドライン2014 改訂第2版』日本整形外科学会・日本足の外科学会 (監)
『外反母趾診察ガイドライン2022 改訂第3版』日本整形外科学会・日本足の外科学会 (監)
遺伝的要因(骨の形、靭帯の硬さ、筋肉や関節の柔らかさや可動域など)
これらの症状は成長とともに自然と治ることもあれば、複雑な手術が必要なケースもあり、個人差が大きいです。
こうした場合は、専門医による診察と治療が必要です。
足裏の筋力低下による扁平足や開張足など足アーチの崩れ
近年は、子どもが体を動かして遊ぶ機会が少なくなっています。
それによって、足裏の筋肉が十分に発達しておらず、扁平足や開張足など足アーチの崩れが懸念されています。
それを裏付けるように、(※4)外反母趾を発症または疑いのある小学生高学年は、足趾筋力(足指の筋肉)が弱い傾向にあるそうです。
扁平足や開張足は、後に外反母趾となる一因ですので早期発見・早期対策が大切です。
足裏のアーチは4歳ごろから徐々に形成されていくので、定期的に足裏の状態を観察して異常がないかチェックすることが必要です。
(※4)小学生高学年における外反母趾角と足趾把持力の関係|松原 慶昌,田坂 清志朗,福本 貴彦,西口 周,福谷 直人,田代 雄斗,城岡 秀彦,野崎 佑馬,平田 日向子,山口 萌,青山 朋樹(第51回日本理学療法学術大会)
成長に合わせた正しい靴を履いていない
子どもの足は2歳までに1年間で2cm、2〜12歳までは1cmずつ成長するといわれています。
靴は0.5cm刻みなので、年に最低2回は買い替える計算です。
子どもはサイズの合わない靴への順応性が高いのと、そもそも靴が合っているか自己判断しづらいという理由から、サイズの合わない靴でも履き続けてしまうケースが多いです。
- 靴はすぐ脱げる
- よくつまずいたり、転んだりする
- 歩き方がおかしい
- 足が痛い、ダルいと訴える
- 靴を履きたがらなくなった
こういったことが頻繁に起こるようであれば、適正なサイズの靴を履いていない可能性が高いので、成長に合わせた正しい靴を選びましょう。
見逃されやすい、こんな靴には要注意
特に見逃されがちなのが、学校やクラブ活動、保育施設など家庭以外の場所で履く靴です。
目が届きにくい分、日常的に履く靴よりも一層の注意が必要です。
- 学校の上履き
- スポーツ専用シューズ
- 幼児靴
学校の上履き
学校の上履きは、サイズが大きすぎたり小さかったり、足サイズに合っていないことが多々あります。
学校指定の上履きだと1cm刻みでしか販売していないケースもあり、ぴったりとフィットする靴を探すのが難しい場合もあります。
また、上履きは足幅が細いものが多いので、幅広の足には合わない場合もあります。
その場合、自前で上履きを用意していいか、先生にかけあうのもひとつでしょう。
前述のように、子どもの足は2〜12歳までは1cmずつ成長しますので、最低でも1年に1回は買い替えるようにしましょう。
外反母趾だけでなく、巻き爪や
スポーツ専用シューズ
サッカー、バスケ、陸上、テニス、バレーボール、卓球、バレエなど、クラブ活動や習い事で使う専用シューズは見逃されやすいです。
値段が張るので、ついつい買い渋ることも考えらます。
また、年頃の子どもに多いのですが、足のサイズが合ってないのにお目当てのブランド靴を欲しがるケースもあります。
「足サイズに合わない靴を履き続けると足の変形を引き起こし、治すのが難しいため将来的に好きな靴が履けなくなる」などの不利益があります。
そうしたことを子どもにも理解してもらい、足サイズに合った靴を選ぶようにしましょう。
幼児靴
小さいお子様はグングン成長しますので、数カ月ごとに買い替える必要があります。
未就学児は、成長を見越して大きめの靴を選びがちです。
しかし、サイズの合わない靴への順応性が高いだけでなく、不快感を言葉にできないので、不適切な靴を見逃してしまいがち。
あまりにも大きい靴は靴の中で足が動きすぎて、つま先にぶつかる、指が曲がってしまうなど足の変形の一因になります。
また、幼児靴は見た目の可愛さだけではなく、以下のような機能もチェックすべきポイントですので、しっかりと見極めてください。
足指部分で曲がるもの
足趾筋力(足の指の筋肉)をしっかりと使えるように、靴底は足指部分の屈曲性がよいものを選びましょう。
悪い靴の例としては、土踏まず部分が曲がるものです。
足の甲がしっかり止められて固定できるもの
幼い子どもにはベルトタイプのものを選びましょう。
2ヵ所以上で締められるものがいいです。
紐が結べる子どもには、適切に結ばせてください。
強く締めたり、緩く締めたりするのはよくありません。
つま先にゆとりがあるもの
靴の先端まで指が届いていませんか?
靴の長さだけでなく、靴先の幅も問題ないですか?
つま先は少しゆとりのあるサイズを選びましょう。
また、幼児はベタ足なので、つま先に反りかえりがあると蹴り出しが強く、つまずきにくくなります。
子どもの外反母趾対策
おすすめの外反母趾対策は次の通りです。
家では裸足で歩かせる
手っ取り早く簡単にできるのが、裸足で多く歩かせることです。
「裸足保育」という言葉があるように、靴下や靴を履かずに過ごさせることで、足裏の筋肉を自然と使うようになり土踏まず形成に役立ちます。
(※5)ある調査によれば、裸足保育を実施した園の女児144名と裸足保育を実施していない園の女児163名を比較したところ、裸足保育を実施した園児のほうが外反母趾角は少なかった(つまり正常に近かった)そうです。
別の調査では、(※6)幼稚園児に下駄・裸足・靴を履かせた3グループに分け5ヵ月間の効果を調べたところ、下駄や裸足グループは靴グループに比べて足の接地面積が広く、土踏まず形成がもっとも高かったそうです。
(注)足の接地面積が広がった理由は、ベタ足になったわけではなく、浮き指状態だった足指がしっかりと地面を捉えるようになったから。
まずは、室内だけでも裸足で過ごさせてみてはいかがでしょうか。
もちろん、ただ裸足になるだけでなく動いてもらうことが大切です。
地域の気候や環境もあるかとは思いますが、無理のない範囲で試してみてください。
(※5)裸足保育は接地足蹠形状に影響を及ぼすか|松田 繁樹, 春日 晃章, 出村 友寛(日本体育学会第70回大会)
(※)足跡研究からみた足の成長の推移と履物の影響|浅見 高明(子どもと発育発達 / 日本発育発達学会 編 15(2):2017 p.111-123)
サポーターはあまり効果がない!?
日本整形外科学会と日本足の外科学会が監修する『外反母趾診療ガイドライン2022 改定第3版』においては、「軽度〜中等度の外反母趾に対して装具療法を行うことは弱く推奨」とあります。
なぜ「弱く推奨」なのかというと、装具療法のみで痛みを取り除いたり、変形を矯正させたりといったエビデンス(根拠)が不十分なためです。
対策グッズは外反母趾角を3〜7度程度改善する効果が期待できますが、確実ではないことを理解したうえで検討してください。
足サイズに合った靴を履く
足には
指先の最も長いところから、かかとの最も出っ張ったところまでの長さ。いわゆる一般的な靴のサイズ | 一番幅の広い、「親指の付け根」と「小指の付け根」を一周取り巻いた長さ | 一番幅の広い、「親指の付け根」と「小指の付け根」を結んだ直線 |
足長だけ合わせても自分の足に合った靴とはいえませんので、「足囲」や「足幅」を測ったうえで、それに合わせて靴が買えるお店を選びましょう。
まとめ
子どもの足の骨は軟骨で構成され、成長とともに硬い骨に変化します。
外反母趾が女性に多いのは、骨や関節、筋肉などが男性に比べて柔らかいからですが、同様に子どもは成長途中のため骨の形成に靴や日常生活の影響を受けやすい状況です。
外反母趾だけでなく、扁平足や開張足など別の足トラブルにも注意が必要です。
これらの症状は痛みを伴わないケースが多いので、見逃さないようにしっかりと観察しましょう。
成長期になるとおしゃれのために、足先の細い靴やヒールの高い靴を履きたがる子もいます。
しかし、骨がしっかりと形成されてないうちは、靴の影響で足の骨が変形しやすいです。
そうしたこともしっかりと話し合い、お子様と折り合いをつけてください。
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略称 I・E・I(アイ・イー・アイ)
設立年月日:昭和57年(1982年)9月1日
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