パンプスを履くと小指が痛いときの対処法

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小指の痛みを我慢してはいけない理由

（※）８割の女性は、靴による何らかの足トラブルを抱えています。
そのため、外反母趾（がいはんぼし）や内反小趾（ないはんしょうし）、開張足（かいちょうそく）、扁平足など、悔いを残すことになる疾患の発症やその予備軍になる可能性が少なくありません。

その理由の多くは、靴にあります。

ですから、パンプスを履いて小指が痛いという方は、もしかしたら履いている靴を見直す必要があるかもしれません。
こちらでは、足の小指が痛む原因や対処法をご紹介します。

(※)出典：靴による足のトラブルについての調査｜大月 和枝 , 梅田 桂子 , 大木 金次 , 天野 博夫 , 江川 雅昭 , 渡辺 優 , 稲次 俊敬　靴の医学 13(2), 44-48, 2000-07

パンプスで小指が痛くなる理由

パンプスを履いて小指が痛くなるのは、主に以下の５つが原因です。

• つま先の形状が合っていない
• 素足で履いている
• 前すべりしている
• 内反母趾を発症している
• サイズが合っていない

順に説明します。

つま先の形状が合っていない

足指には、上記のように主に３つの足型が存在します。

それぞれの特徴は以下の通りです。

• エジプト型…親指（と人差し指）が最も長く、小指に向けて短くなる
• ギリシャ型…人差し指を頂点とした山の形になっている
• スクエア型…「ローマ型」とも呼ばれ、指の長さがほぼ均一の形をしている

実はパンプスにもつま先の形（トゥ）はさまざまなので、下記のように自分の足型に合った靴を選ばなければいけません。

足型	トゥの形状
エジプト型	オブリークトゥ
	ラウンドトゥ
ギリシャ型	ポインテッドトゥ
	アーモンドトゥ
スクエア型 （ローマ型）	スクエアトゥ

足型についてより詳しく知りたい方は、「親指が長いエジプト型は外反母趾に要注意！ 足型と外反母趾の関係について」の記事をご覧ください。

素足で履いている

素足でパンプスを履くと、靴と皮膚に摩擦が起きるので、どうしても靴擦れや痛みを起こしやすくなります。

その場合は、基本的に素足での着用をやめてストッキングやフットカバーを履くことをおすすめいたします。

パンプスの素足履きについて詳しく知りたい方は、「パンプスの素足履きはあり？ 素足で快適に履くコツと問題点をご紹介」の記事をご覧ください。

前すべりしている

靴の中で足が前すべりする主な原因は、以下の３つです。

• 靴のサイズが合っていない
• インソール（中敷）がすべりやすい素材だから
• ヒールの高さに足が耐えられていない

前すべりの状態を放置していると、靴の寿命を短くしてしまうという弊害もあります。

詳しく知りたい方は、「靴の中で足がすべるときの対処法 ～痛くてツライ人向け～」の記事をご覧ください。

内反母趾を発症している

内反小趾（ないはんしょうし）とは、真っすぐだった足の小指（小趾）がだんだんと親指側に向けて「くの字」に変形する症状です。

痛みや足の変形が悪化すると、靴を履くことが苦痛になってしまい、必然的に運動する機会も失われるため、健康寿命の低下が危惧されます。

内反小趾の疑いがある場合は、整形外科の受診をおすすめいたします。

内反小趾について詳しく知りたい方は、「足の小指が痛むのは外反母趾でなく内反小趾？ 原因と治し方を解説」の記事をご覧ください。

サイズが合っていない

そもそも、履いているパンプスのサイズが合っていないケースが多いです。

足には足長（そくちょう）だけではなく、足囲（そくい）や足幅（そくふく）といったサイズがあるのをご存知でしたか？

足長（そくちょう）	足囲（そくい）	足幅（そくふく）
指先の最も長いところから、かかとの最も出っ張ったところまでの長さ。いわゆる一般的な靴のサイズ	一番幅の広い、「親指の付け根」と「小指の付け根」を一周取り巻いた長さ	一番幅の広い、「親指の付け根」と「小指の付け根」を結んだ直線

例えば、足長23.5cmのパンプスでも足囲・足幅は商品によってこれだけ違いがあります。

商品	足幅	足囲
Ａ	10.0cm	23.9cm
Ｂ	7.9cm	24.5cm
Ｃ	8.0cm	21.4cm

靴を脱ぎ履きする機会の多い日本人は、どうしても大きめサイズを選びがちです。
そのうえ、足長に合わせて試し履きをして靴を購入するので、正しい靴選びができていません。
本来は、「足囲」や「足幅」も測ったうえで、それに合わせた靴を選ぶ必要があります。

足の小指が痛いときの応急処置方法

パンプスを履くと足の小指が痛い場合の対策方法をご紹介します。
ただし、靴が足に合っていない場合、その靴を履き続けるのはおすすめしません。

あくまでも、応急処置方法として参考にしてください。

パンプスの選び方について詳しく知りたい方は、「正しいパンプスの選び方 ～基本編から応用編までご紹介～」の記事をご覧ください。

シューストレッチャーで靴を伸ばす

シューストレッチャーやシューキーパーは、靴の革を物理的に伸ばしたり広げたりすることができます。

シューストレッチャー類には「パンプス用」がありますので、必ずそちらを使用してください。
ただし、合成皮革やビニール、布製のパンプスに使う場合、本革製に比べて伸び率が高くないので、靴にダメージを与えない程度にしてください。

インソールやパッドで前滑りを予防する

ヒールが高いパンプスや中敷の素材が滑りやすい場合は、市販されているインソールやパッドを買って前すべりを防ぎます。

ただし、根本的な解決にはなりませんので、履いているパンプスの見直しもしてください。

小指パッドで保護する

原因である小指に保護パッドを付けることで、痛みを予防することができることがあります。
すでに内反小趾を発症しており、かつ、関節や神経に痛みの原因がある場合は効果がありませんのでご注意ください。

また、その場合は、整形外科の受診をおすすめいたします。

内反小趾が痛むときの応急処置方法については、「外反母趾のズキズキ痛み！ 今すぐ対処する方法【応急処置】」の記事でもご紹介しています。

おわりに

パンプスを履くと小指が痛くなる原因についてご紹介しました。

パンプスを選ぶときに、試し履きだけの感覚で選んでいませんか。
足に合わないパンプスを履き続けると、外反母趾や内反小趾など足の骨格を変形させてしまう可能性があります。

パンプスを選ぶには、下記の５つに注意する必要があります。

• 素材選び
• ヒールの形状選び
• 足にやさしいサポート機能
• 足型に合わせる
• 足サイズに合わせる

数十年たって後悔することがないように、必ずご自身の足に合った靴を選ぶようにしましょう。

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